2017年1月22日日曜日

Inspiron17(7737)のHDDをSeagateのSSHDに換装 Windows10やOfficeの再インストールは意外に簡単

愛機Inspiron17のHDDが不調。HDDの不良により立ち上げ時間が異常なほどに長くなってしまいました。
「ドライブのスキャンおよび修復中……○○%」という表示が出たまま先に進まない。いや、実は先に進んでいるのだけど、ゆっくりしか進まない。
一晩ほど待てば、一応立ち上がるのだけど、立ち上がった後も時々HDDのアクセスランプがつきっぱなしになって、PCがフリーズしたように、まったく動作しなくなります。
どうにかこうにか息をつないでいるけど、ほとんど死にそうな状況ですね。

実は、HDDがヘタったのには、少し心当たりがあります。
年末年始の休暇中に、Mariという3Dテクスチャーペイントツールを試してみようと思い、無料で使える非商用版をインストールして、Blenderのスカルプトモードで作ったモデルを読み込ませようとしたのです。

そのとき、なんか読み込むのが遅いなと思ったのですが、4万ポリゴンほどのモデルだったので、「まぁ、こんなもんかな、先に夕飯食ってこよう」と思い、夕ご飯を食べ、ついでに風呂に入り、ついでになんとなくTVをながめ……なんてことをしてPCの前に戻ったら、まだ読み込み中。
あれ、これ、なんかやばいなと思い、とにかく一旦Mariを強制終了させました。
うっかりしていたのですが、海外の、特に3DCG関連のソフトには、フォルダ名やファイル名に日本語が含まれているとうまく読み書きできないものが多いのです。
例えば、Poserもそう。
もしかしたら、Windowsだけの問題かも。Windowsは10になってもファイル名にSJIS(正確にはcp932というマイクロソフト流のSJIS)を採用しているのですよね。MacやLinuxなら、UTF-8だから問題ないのかもしれません。
Blenderが日本語にも対応しているので、最近はフォルダやファイル名に日本語を含めていました。だって、そのほうが圧倒的に管理しやすいんだもん。

そのMariの一件以来です、時々、PCの反応が急に悪くなるようになったのは。
耐久試験のように、数時間HDDにアクセスしっぱなしにしたわけだからどこかがヘタっちゃったんだな~。
読み込みエラーが起きるたびに、自動で再読み込みを繰り返すので、どんどんHDDは酷使されていくわけです。
で、ついに起動時のスキャンが通らなくなって修復に入り、さらに酷使。
これはもう、飢餓状態の農夫に生きるために畑を耕せといっているようなもの。デススパイラル。状況は急激に悪化しています。
機構系部品の運命ですね。

2013年の12月に買ったので、ほぼ3年使った感じ。PCだとひと昔前の型になっちゃったかなーって感じ。とはいえ、CPUは(4500uだけど)i7だし、メモリも16GBあるので、性能的にはそこそこ満足しているのにHDDが死んだのをきっかけに買い替えってのはちょっと早すぎるし、そもそもお金がないし。

インターネットで調べたところ↓、裏の蓋は簡単に開きそう(笑)
http://news.mynavi.jp/articles/2013/11/29/ins17/001.html
HDD交換しちゃうかな。
全く立ち上がらなくなる前に、やっちゃいましょう。

よっしゃ、HDD差し替えやー!
ついでにOSもWindows10のクリーンインストールでWindows8の足跡を消し去るぞ!

ただ、クリーンインストールとなると、Windows10を買いなおさないといけないのでしょうか?
いろいろ調べてみると、ライセンスキーがあればインターネットからダウンロードして再インストールできるようです。
もともとおまけでついてきたWordとExcelもライセンスキーがあればダウンロードできるらしい。
一昔前に比べると、マイクロソフト、大人になったねぇ。
昔は、キーを入力しても電話で認証しろといわれたり、PCの構成が変わってるから新しいキーを買えといわれたり、何のためのライセンスキーだよ!といわざるを得ない対応でしたからね。
ただ、そのぶんライセンスキーはこっそり隠し込まれていて簡単には覗けなくなったようです。古いノートPCなんかは、裏返したらライセンスシールが貼ってあって、ライセンスキーなんて堂々と印刷されていたのですが。

と、ここで問題発生。今使っているWindows10とOfficeのライセンスキー、何なんだろう?
シールのようなカードのような、何かあったよな……どこに置いたっけ?
確か箱に入れたまま保管しようとしたんだけど、箱が邪魔になったんでどこかにしまい込んだよなぁ、箱は捨てたんだよなぁ……
でも大丈夫でした。インターネットで検索したところ、ツールで見れるらしい。
いい時代ですね。インターネットさまさまです。

さて、HDDが完全にオシャカになってしまう前にライセンスキーを調べます。

Windows10は「Windows Product Key Viewer」という怪しげなフリーソフトを使います。
ここ↓からダウンロード
http://www.rjlsoftware.com/software/utility/winproductkey/download.shtml

使い方などはここ↓が詳しです。(ここまで神経質にならんでもいいような気がするけど)
http://cafe.76bit.com/gadget/win/3240/

Officeのほうは、標準ツールで調べることができます。
こんなところ↓を参考に
http://tetsunarijp.hatenablog.com/entry/2015/01/03/165429

これでまずは、ライセンスキーの下4桁がわかります。
この下4桁を手掛かりに、regeditでレジストリを漁ります。
ウィンドウキー+R で「ファイル名を指定して実行」を立ち上げて、regeditと入力。
うちのPCの場合、
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Office\15.0\ClickToRun\propertyBag
の、personalretail というプロパティにキーが書かれていました。
これをメモします。

あとは……どんなHDDを買えばいいんだろう?

これも、HDDが完全に死ぬ前に調べます。
PCフォルダからC:ドライブのアイコンを右クリック、プロパティを見ます。

これと同じものであればハード的には差し替え可能ですね。
"ST1000LM024 HN-M101MBB" をネットで検索。
まぁ、2.5インチのHDDなら何でもいいような気がしますが、一応気になるのは厚さ。

ST1000LM024 HN-M101MBB
サムソン製
容量:1TB
インターフェース:Serial ATA
転送方式:Serial ATA
ディスクサイズ:2.5インチ
回転数:5400rpm
キャッシュ:8MB
シークタイム:12m/s
厚さ:9.5mm

厚さは9.5mmのようで安心しました。これなら代わりはいくらでもあります。
最近流行り始めたSSDってのも気になります。
ただ、当初SSDはHDDに比べて機構部品がないぶん壊れにくいといわれていましたが、そもそもNAND型フラッシュメモリーの書き換え回数には個々のセルごとに限界があり、寿命はHDDより短いといわれています。
しかも、1GBあたりの価格もSSDのほうがまだまだ高い。

そんな中で、ちょっくら気になったのがハイブリット版。
SSDとHDDのハイブリッド、SSHDです。
http://www.seagate.com/jp/ja/solutions/solid-state-hybrid/
一つのパッケージの中にSSDとHDDを押し込んで、SSDをHDDのキャッシュとして使い、データ転送の高速化を図り、同時にHDD並みのコストパフォーマンスを実現しようというもの。
ただ、SSDのNAND型フラッシュメモリーは書き換えが多くなると寿命が短くなるので、いわゆるキャッシュに使うのはあまりよくないような気がしますけどね。
従来のHDDが持っているキャッシュ用のRAMも搭載しているようなので、たぶん、書き換えが少なく、読み込みが多いセクターを選んでSSD部分にコピーするのでしょうね。
PC本体からは一つのHDDに見えるようなので、どの部分をSSD側にコピーするかがSSHDの技術的なキモなのでしょう。
確かにHDDのデーターって、一旦書き込むと滅多に書き換えないような気はします。日々書き換える部分はそれほど多くないかもしれません。でも、そんなデーターって読む回数も少ないでしょう?
インターネットを調べると、OSがSSDにキャッシュされてるから立ち上げが早い。って書いてる人が多いけど、OSを再インストールした後は大抵、早くなりますしね。SSHDの効果かどうかは怪しいような気がします。
もともとWindow10はHDDでも立ち上がるの結構早いですし……。

結局、そんなにうまくいくわけないじゃんとは思います。しかし、こういう新技術と旧技術のハイブリットというのは、技術が移行する途中の過渡期にしか出てこない希少性があります。
SSDの低価格化&大容量化が進めばHDDはそのうち姿を消すでしょう。
しかし、まだまだHDDに比べて不利なところが多いSSDを技術的に枯れたHDDと組み合わせることで両方のいいとこ取りをしようという、今だけの期間限定な技術が持っている刹那的な魅力がSSHDにはあるのです。
しかも、HDDのメーカーとしては老舗のSeagateが作っているというところも気になります。

https://www.amazon.co.jp/dp/B01COX45DI/
結局、アマゾンでポチリました。↑
ST1000LX001
HDD:1TB、SSD:32GB
ポイントが結構貯まっていたので、一番キャッシュアウトが少なかったんです。

それから、事前準備としてはもう一つ、Windows10のインストールメディアを作っておかないといけません。
https://www.microsoft.com/ja-jp/software-download/windows10
から、「ツールを今すぐダウンロード」をクリック。
このページの「このツールを使用して、別のPCにWindows10をインストールするためにインストール メディアを作成する」の指示に従って、USBメモリーをインストールメディアにします。
これは今の壊れかけのPCではちょっと無理目なので、スペック低めの家族共用PCを使います。
昨年、とある展示会で某ダイキン工業のカタログ入りUSBメモリーを頂いたので、ありがたくインストールメディアとして使わせていただきます。(カタログ? ええ、見ましたよ。もちろん、ええ、はい?)

ここから先は、アマゾンからHDDが届いた後の作業になります。

さて、おもむろにInspiron17を裏返して蓋のネジ2つを外します。
そして、蓋を外します……?
外れない。
そこを頑張って外します……
いや、外れない。
仕方ないのでスマホでインターネットを検索。ありがたいですね。こんな動画がありました。
https://youtu.be/za87WwK862o
蓋の右側からこじ開けるようにして爪を外していくのですね。
動画の通りHDDも外します。
外した時の逆の手順でSeagateのST1000LX001を取りつけて、蓋を閉め、ネジをしめたら換装完了。

準備していたインストールメディアをUSBポートに突き刺して、電源ON!
USBメモリーからブートしないといけないのでF2を連打してBIOS設定画面を立ち上げます。
……っと、あれ、どこを変えればいいのかな……、なんかわかりにくいメニューだな……
なんかわかんねぇわ、一旦BIOS設定画面から抜けよう……あ、ブートしちゃった。
というわけで、BIOS設定の変更なしでUSBメモリーからブートして、勝手にWindows10のインストールがはじまりました。(笑)

画面の指示に従って進んでいくと、あっという間にイントール完了。早っ。

ウィンドウキーを押して出てくるスタートメニューの歯車(設定)のアイコンをクリック。
「システム>バージョン情報」に表示される「プロダクトキーの変更またはWindowsのエディションをアップグレード」をクリック。
鍵アイコンの「プロダクトキーを変更します」をクリック。
ここで控えておいたWindows10のライセンスキーを入力します。

ついでにWordとExcelもインストールします。
https://www.microsoft.com/ja-jp/office/2013/downloadsetup/download_install.aspx
ここ↑の指示に従ってインストーラをダウンロード。
あるいは、https://www.office.com にログインすれば、右上に「Officeのインストール」というボタンが出てくるのでこれをクリック。
「Office のプロダクト キーをお持ちですか? プロダクト キーを入力してください」のリンクをクリックして指示に従えばOK。

これで何をやっているのか分からないDellのプリインストールソフトウェアともおさらば。
快適なWindowsライフが始まりました。
ただ、Windows10標準のままだとタッチパッドのドライバがないんですね。
仕方がないので、タッチパッドのドライバだけ、ここ↓からダウンロード。
http://www.dell.com/support/home/jp/ja/jpbsd1/product-support/product/inspiron-17-7737/drivers/advanced

続いて、wacomの板タブのドライバと、Blenderをインストール。
あとはおいおい必要になったタイミングでインストールしていきますか。

久しぶりにHDDの交換やらOSのインストールなどやってみて、格段にお手軽になっていることにちょっと驚きました。


2017/01/26 追記
クリーンインストールしたことを割り引いてもSSHDの効果はすごいです。
Windows10の起動時間も速くなっているように感じますが、それよりBlenderの立ち上がる速さがものすごい。
SSHDにしてこれだけ速くなるということは、HDDの速度が足を引っ張っていたということなんですね。
これからSSDの時代になるんだなあと、つくづく感じました。

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