2016年12月25日日曜日

Blender の テクスチャペイントモード で、ガタガタにならずに綺麗に口紅を塗る方法

Blenderって、無料なのに何十万円もする3Dソフトの機能がほとんど揃っているんですね。
大抵のことはBlenderでどうにかなる。ただし、簡単かどうかは別。面倒だったり、コツをつかむのに時間がかかったりする……かもしれない。

Blenderのスカルプトモードで、いろいろ複雑な形状を作りだしてみたものの、色、どうすんの?ってことになるわけです。
ポリゴンの形も一様ではないし、手で一個一個頂点を並べた場合とは違い、まったくおよびもつかないぐらい複雑にポリゴンが並んでいるわけです。
当然、UVマップも複雑になるわけで、それを昔みたいに、市松模様のテクスチャを貼り付けて一旦レンダリングしてみて、番号を覚えてフォトショでマス目を塗りつぶしていく……みたいなことをしていたのでは、先が見えないですよね。

なので、スカルプト系のシステムには大抵ペイント機能もついているんですね。
Blenderにも同じように、テクスチャペイントモードがあって、簡単に着色できるようになっています。
何十万円もする市販のソフトは使ったことがないので、実のところ良く知らないのですが、Blenderのテクスチャペイント場合、軽い気持ちで使い始めると、思わぬところでテクスチャの粗さが目立ってしまって、色の境目がガタガタになってしまいます。

なので、はじめに、唇と唇の周辺を含めて別のマテリアルを割り当てることで、1024x1024のテクスチャ画像を唇だけに使って、境界を綺麗にすることができました。
具体的な方法は、下記の通りです。

まず、下記のように編集モードで唇周辺の頂点を選択します。
特に必須ではありませんが、後々再現できるように、頂点グループに登録しておきます。
この状態で、UVマップの展開を行います。
「メッシュ>UV展開……>」の後は、すきなものを選べばいいのですが、今回は、真正面から見えている面を塗るので、「視点から投影」を選びました。

次に、ここに別のマテリアルを割り当てます。
右端のプロパティビューの中で、肌マテリアルの下に唇マテリアルがありますが、これを作ります。
ちょっと古いドキュメントですが、このあたりを参考にしながら唇マテリアルを作ります。
このスクリーンショットでは、既に口紅を塗った後なので、プレビュー唇の絵が出ていますが、この段階ではプレビューは真っ白です。

で、テクスチャペイントモードに移ります。
えっと、手抜き解説ですみません。これも着色後なので、こんな感じですが、この段階では本来、口のまわりがゴッソリ真っ黒になった状態です。
こんなもん、どこに色塗れっちゅうねん! っていうぐらい漆黒で、何のアタリもありません。
なので、とにかくエイヤーッ!と適当に色をつけます。この段階で全部塗らなくても、とりあえずちょっとだけ試し塗り程度で十分です。

そしたら今度は、ノードエディタに移ります。
まずは、肌マテリアルを開きます。
ここで肌マテリアルを一気にグループにしてしまいます。
「ノード>グループ作成」(あるいはCtrl-G)で、グループ化します。
次に、唇マテリアルを開いて、着色していないところを肌のマテリアル、着色したところを口紅のマテリアルになるよう設定します。
このときのポイントは、肌の部分にさっき作ったグループを指定することと、ミックスシェーダーの係数に着色に使うテクスチャを指定することです。間に白黒化や乗算が入っていますが、出元は同じテクスチャを使っています。着色部分と未着色部分を分けるために別のテクスチャを使ってしまうと、この後の作業が思ったように進みません。

さて、ここまでマテリアルを設定して、再度テクスチャペイントモードに移ります。
そして、「3Dビューのシェーディング」に「マテリアル」を選びます。
すると、こんな感じで、着色していく作業の通りにリアルタイムで色が変わっていきます。
この状態なら、口元周辺だけに1024x1024のテクスチャが割り当てられているので、少々細かい作業をしてもガタガタにならずにレンダリングに反映されます。

で、レンダリングしてみると、こんな感じになります。

これだと、フォトショとBlenderの間を行ったり来たりしなくても、細かい作業ができそうです。

あっ、蛇足ですが私はGIMPを使っています。

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