2014年6月8日日曜日

【オリジナルフィギュア作成】 MakeHuman から Poser10 にインポートしたときの、肌のマテリアル設定

MakeHumanに限らず、Poserに別のツールで作ったオブジェクトをインポートするときは、必ずマテリアルの設定をしなくてはいけません。
特に肌の設定は、それっぽいところに行きつくまでが試行錯誤の繰り返しになります。
見よう見まねでいろいろやってみましたが、なんとなく、このあたりかなと思われる設定ができました。
もちろん、人間の肌の質感は十人十色、更に、肌の見た目の好みも人それぞれなので、これが正解というわけではないですが、一例として書き留めておきます。


3DCGで人間の肌を表現するには、たいていの場合、皮膚の透明感を出すためにSSS(サブサーフェーススキャッタリング)を使います。
Poserのマテリアルルームでは、簡単にSSSの反射と透過の設定ができます。
いろいろ試した結果、行きついた設定は、こんな感じです。
(クリックして拡大)
元々のテクスチャは、MakeHumanから出力されたものをそのまま使っています。
バンプとディスプレイスメント用のモノクロのマップは、元のテクスチャをGIMPでグレースケール化した後、トーンカーブを調整して作りました。このあたりは、かなりてきとうにやってしまったので、再現性がありません。代わりに、調整の方法を挙げておきます。
バンプとディスプレイスメントの調整は、下記のようにして行います。

1. ライトの設定
まず、ライトを無限光2つだけにします。
これを画面の左右から当てて、フィギュアの真ん中に縦に黒い影のスジが出るようにします。
プレビューで見るとこんな感じになります。

2. テストレンダリング
この状態で、レンダリングしてみます。
真ん中に黒く走る影の左右は、浅い角度で光が当たるため、凹凸がはっきり見えます。
こういう肌の人もいるので、リアルといえばリアルですが、せっかくのCGだし、できればもうちょっとさらっとした感じにしたいと思います。

3. バンプとディスプレイスメントの調整
バンプとディスプレイスメントの数値を減らしていきます。
場合によっては、該当するテクスチャのトーンカーブを更に調整します。
バンプは、法線の方向を変化させるだけなのに対して、ディスプレイスメントは形状そのものを変形させます。肌の場合、ディスプレイスメントをあまり派手に当てると、ザラザラに見えるだけじゃなく、本当にボコボコになってしまうのですね。

こんな感じでどうでしょうか。
ツルツルし過ぎず、デコボコでもなく、影に適度なグラデーションがかかって、個人的にはちょうどいいんじゃないかと思っています。

4. 最終チェック
ここで、もう1つ、正面やや上からスポットライトを足します。真ん中の影を薄めて雰囲気を確かめてみます。
こんな感じでOKなので、次に、被写界深度とスムーズポリゴンを設定してレンダリングしてみます。

被写界深度を設定した時は、プレビュー画面で必ず焦点距離のガイドを出して、ピント合わせを行います。
今回は、fストップの値を3.0にしました。これはカメラのレンズで言うF値に似ていますが、被写界深度にしか影響を与えません。この値を大きくすると、カメラでピントを絞った状態になり、遠くまでピントが合うようになります。逆に小さくすると、カメラの絞りを開いた状態になり、ピントを合わせた位置から少し離れるとすぐにピンボケの効果が出るようになります。

レンダリングの結果はこんな感じになりました。
左目にピントを合わせてので、それより向こうと手前がボケて、より立体的になりました。
スムーズポリゴンの効果で耳と肩のカクカクした感じもマイルドになっています。
とりあえず、肌のマテリアル設定は完成です。

眉毛がペンキで書いたみたいになっていたり、髪の毛の生え際が肌にめり込んだようになっているのは、後々、修正しようと思います。

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